教室環境=子どもの成長環境
教室はどのように設計されていますか?
教室の環境はそのまま
子どもの生活環境や学習環境になります。
ですので教室環境の整え方一つで、子どもの成長具合が変わってきます。
僕自身、崩れた学級を6月にバトンタッチで担任し、
1ヶ月で改善させた経験があります。
その時、最初に取り掛かったのが教室環境の改善でした。
今回は環境の整え方についてオススメをご紹介します。
教室環境を整えるポイント4選
①片付けよう(基本)
②無理ならスッキリさせよう
③前面掲示をなくそう
④側面・背面を活用しまくろう
これらのポイントについてご紹介します。
①片付けよう(基本)
部屋掃除と一緒です。
まずは片付けましょう。
学生の頃に
「明日のテストに向けて勉強頑張るぞ!」
↓
「なんか散らかってて集中しにくいし、まず掃除しよっ。」
↓
「マンガ発見!ちょっと読も😆」
↓
「うわ~、全然勉強してないのに夜だよ~😢」
という経験をしたことはありませんか?
ごちゃごちゃした部屋だと勉強も集中しにくいですし、
気持ちもスッキリしませんね。
教室も同じです。
片づけは大事です。
特に次の場所は散らかりやすいので注意が必要です。
- 教師の机の上(中も)
- 教師用のロッカー
- 子どもの使うロッカーや棚の上
- 本棚
これらの場所をどう片づけるかですが、
掃除の基本は
物を減らすこと!
です。
筆箱に鉛筆が100本入っているのを思い浮かべてみてください。
ギュウギュウで、どうあがいてもスッキリしません。
きれいに並べることはできても、
根本的な解決にはなりません。
大事ですのでもう1回言います。
物を減らすこと!
が片付けの基本です。
使わない物は
家や職員室のロッカーなどに移したり、
思い切って処分していきましょう。
片付けの第一歩です。
②無理ならスッキリさせよう
とは言っても、
「これは捨てられないよ。」
「これは運動会の時期に使うんだ。」
とかはあります。
ですので、捨てられない場合は
スッキリさせましょう😄
やり方は
- まとめる
- 隠す
の2つです。
実例をご紹介します。
まとめる
子どもの水筒がロッカーの上に散乱してる。
僕もやっていました。
100均のかごや段ボールを使ってまとめました。
テストやノートが入っていた段ボールを2~3個使えば問題なしです😎
これでロッカーの上が片付き、
図工の作品を載せる空間としても使えます。
同じように、かごでまとめられる部分を見つけられると、
整った教室にまた一歩近づくことができます。
隠す
小学校の担任だと
各教科の道具や貸し出し用グッズなど、
ロッカーが荷物でいっぱいになってしまいがちです。
そんな時は、
隠しましょう。
↓荷物丸見えの教師用ロッカーにカーテンをつけました。
こんな感じで、カーテンをつけてしまえば
ごちゃっとしたロッカーもスッキリします。
カーテンで隠すことで
・見た目がスッキリする
・前面掲示が減って、子どもの集中を妨げない(後述)
・触られにくくなる(心理的なバリアの役割)
という効果があります。
物を減らせない場合は
隠してかくして見た目をスッキリさせましょう!
③前面掲示をなくそう
前面掲示を減らすことによるメリットはかなり大きいです。
教室前面の掲示物が、学習の妨げになると様々なところで研究されています。
特にその影響を受けるのが特別な支援を要する子たち
です。
そのことについて、2つの本を引用します。
AD HDへの対応
子どもたちが机の上に物をいっぱい出してしまってから説明を始める先生がいます。ところが、目の前に刺激物がいっぱいあるから、子どもたちは、それに注意がいってしまいます。
『親と教師のためのADHD・ASを変える環境対話法』
平山 諭 麗澤大学出版会 より
LD(学習障害)の子の特性と効果のある指導
視覚情報や聴覚情報の入力が弱い場合、我々が情報とも思わないようなものが気になって仕方なくなる。視覚情報ならば、黒板の周りに貼った学級目標や時間割り表など。
『特別支援コーディネーターに必要な基本スキル小事典』
甲本 卓司 編 明治図書 より
ADHDやLDの特性を持った子には、
多すぎる情報が学習の妨げになります。
ですので、
前面の掲示はなるべく減らす
ことが学習環境を作る上でとても大事です。
前面は、「これは前につけましょう!」と学年で決まったものだけです。
それ以外は側面や背面に掲示しています。
④側面・背面を活用しまくろう
前面の掲示を減らしましたが、
側面や背面は掲示物がたくさんあっても大丈夫です。
図工の作品や当番・係の掲示物など、
さまざま掲示されているでしょう。
僕のおすすめは
写真
です。
教育実習にいった中学校の先生から教わりました。
「写真の多い教室は崩れにくい。」
生徒・保護者からの信頼も厚い先生の言葉なので
マネするようにしました。
教室の雰囲気がかなり良くなります。
小2の教室での実践です。
教室のデッドスペースにこんな感じで写真を掲示しました。
なかなか楽しい雰囲気になり、好評でした。
これを何度か作ると、
飾りつけやデコレーションが好きな子が作ってくれるようになります。
教室にはデッドスペースが結構あります。
そういう部分に写真を貼っていくと、
教室が楽しくなっていきます。
また、こういうのを作るのが好き! という子の
創作意欲を高める
こともできます。
まとめ~教室環境で子どもは変わる~
教室は子どもが学校にいる時間の大半を過ごす場所です。
教室の環境が良ければ、子ども達の気持ちも良くなっていきます。
悪ければ、悪影響を及ぼしていきます。
スッキリさせること
楽しい雰囲気にしていくこと
とても大事です。